綱島駅から徒歩2分の土屋眼科医院です

診療内容

診療内容のご案内

※緑内障検査(視力、眼圧、ハンフリー視野検査、OCT)は予約不要です。
※眼底検査は予約不要ですが、検査後5時間前後見えにくくなるため、運転等ができなくなります。
※ゴールドマン視野検査、未就学児の斜視弱視検査、手術、レーザーは予約で行っております。

小児眼科

こどもの目の屈折(遠視・近視・乱視)

私たちは遠くから近くまで様々な距離を見て生活しています。
外から目に入った情報は、目の奥の網膜というところに焦点を合わせることでものを見ることができます。目の中の毛様体という筋肉を使って、目の屈折力を変化させることで、ある程度色々な距離を見ることができますが、目の大きさや形によって、見られる距離の範囲は人それぞれです。
この屈折力を変化させる力を調節力といいます。老眼はこの調節力が落ちることによっておきます。
この調節力をなくした状態で、遠くを見たときに、網膜にピッタリ焦点が合うことを正視、網膜より前に合うのが近視、網膜より後ろに合うのを遠視、さらに方向によって屈折力が異なることを乱視と呼んでいます。
いずれにしても、遠視用、近視用、乱視用のめがねをかけることで、はっきりとものが見えるようであれば、目の中には大きな異常がないと思われますので、心配しすぎないことが大切です。

遠視とは

遠視の多くは目の大きさ(長さ)によるものです。
ある程度遠くのものを見る時に、正視の人は、目に入った光を屈折させ、目の奥にある網膜というところに焦点を合わせて見ています。
一方、遠視の人は、眼球が小さい(短い)ため、目に入った光が網膜を越えて、網膜よりも後ろに焦点が合ってしまうので、基本的にぼんやりとした見え方になってしまいます。ただし、こどもの場合、調節力(ピントを合わせようとする筋肉の力)が非常に強いため、弱~中程度の遠視であれば、がんばればピントを合わせることができてしまいます。一見よさそうですが、例えば、友達が普通に歩いているところを、つま先立ちで歩いているようなもので、常に目に負担がかかっているために、様々な問題が生じてきます。また、年齢とともに調節力は低下していくため、大人になるにつれ、ピントも合わせられなくなってきます。
目(視機能)の成長は、6歳前後で終わってしまいますが、小さいこどもに強い遠視がある場合には、治療をしなければ、はっきりとものが見えないために、目(視機能)が成長できず、弱視というめがねで矯正しても視力がでない状態となってしまいます。
弱視になっていない遠視であれば、めがねをかけて、光が網膜上に集まるようにすることで、無理なくはっきりとものを見る事ことができます。

遠視を放置した場合の問題

<弱い遠視>

弱い遠視の場合、ものを見る時に、常に調節力を使っているため、集中力が落ちたり、眼精疲労、充血、頭痛などの症状を起こすことがあります。

<中等度の遠視>

中等度の遠視の場合、調節力を使ってがんばってものを見ようとするため、目に力が入り、片目が内側へ寄ってしまうことがあります(調節性内斜視)。このため、片目だけを使うようになり、治療を開始しないと、両目でものを見る力(両眼視)が育たなくなってしまうことがあります。

<強い遠視>

強い遠視の場合、調節力をがんばっても、見える限度を越えているため、はっきりものが見えない状態が続きます。成長期の早い時期に治療を開始しないと、視機能の成長が妨げられ弱視になります。視機能の成長期(6歳前後)を過ぎると弱視は治療することができません。

6歳までの遠視(弱視)治療

レンズで矯正しても視力がでない(弱視)の場合、検査用目薬を使って正確な遠視度数をはかり、中等~強い遠視があった場合には、すぐに治療用めがねをかける必要があります。このめがねは一般的なめがねとは全く目的が異なります。色々なものをはっきりと見ることで、視機能の成長を促すためのめがねですので、お風呂に入る時と寝る時以外は外さないことが大切です。その他にも状況により、アイパッチなどの治療が必要な場合もあります。いずれにしても、本人は嫌がる上に、期限も決まっています。ご家族の協力なしには達成できない大変な治療ですが、本人の将来のために、がんばらなくてはなりません。

近視とは

近視の多くは目の大きさ(長さ)によるものです。
ある程度遠くのものを見る時に、正視の人は、目に入った光を屈折させ、目の奥にある網膜というところに焦点を合わせて見ています。
一方、近視の人は、眼球が大きい(長い)ため、目に入った光を網膜まで届かせることができず、網膜より手前に焦点が合ってしまうので、ぼんやりとした見え方になります。しかし、めがねをかけて、光を網膜まで届かせることで、はっきりものを見ることができます。
近視そのものは手術以外で治すことができませんが(こどもは手術適応外です)、病気ではなく、遠くより近くが見えやすいだけの普通の目ですので、あまり特別視しないことも大切です。
近視になる理由としては、お顔や体の形、大きさが人それぞれ違うように、たまたま目の奥行が長かったということになります。親子でお顔が似るように、ご両親が近視であれば、お子さんも近視になる傾向はあります。また、近くのものを長時間見ることを繰り返すことで、目が近視化するきっかけを作ることもあります。

近視のめがね

ある程度の近視がある場合、めがねをかけずに無理しすぎてしまうと、頭が痛くなったり、気持ちが悪くなったり、目を細める癖がついてしまうことがあります。日常生活に不便をきたすようであれば、めがねをかけることをおすすめします。こどもの場合、目に力が入りやすいため、視力検査の際、実際よりも近視が強い値としてでてしまう場合があります。その結果を元にめがねを作成すると、強すぎるめがねができてしまい、結果として近視をすすませてしまいます。眼科では、これを防ぐために、目薬を使ったり、雲霧という方法で工夫していますが、検査前に本を読んだりゲームをしたりしていると、検査時に力が入りやすくなるので、注意が必要です。

仮性近視とは

特にこどもの場合、近くのものをたくさん見ていると、ピントを合わせるための目の筋肉が緊張状態になり、近視のような見え方になってしまうことがあります。この場合、近くよりもなるべく遠くのものをたくさん見るようにしたり、緊張を和らげる目薬を使ったりすることで治ることがあります。当院ではワックという器械を使って、映像を見ることで緊張を和らげる治療も取り入れております。

緑内障とは

緑内障とは

緑内障にはいくつか種類がありますが、患者さんがもっとも多い「原発解放隅角緑内障」について説明いたします。
緑内障は、眼圧(目の中の圧力)により、視神経が障害されて視野が狭くなっていく病気です。失明の原因疾患としても、常に上位に入っていますが、日本ではなんと、40歳以上の17人に1人という報告もあります。末期近くなるまで自覚症状がほとんどなく、発見しにくい病気ですが、人間ドッグの普及で初期に見つかることも増えてきました。
視神経は一度障害されると元には戻らないため、失った視野は戻ってきません。以前は緑内障になると失明するといった印象がありましたが、最近は効果的な目薬も次々と開発され、きちんと管理すれば、かなり進行を予防できるようになりました。したがって、早期発見、早期治療が非常に大切な病気といえます。
「眼圧が高い=緑内障」と思われがちですが、日本では「正常眼圧緑内障」がとても多いです。人によって視神経に影響を与える眼圧は異なるため、一般的に正常と言われる眼圧でも緑内障の方は大勢いらっしゃいます。ですので、検査は眼圧のみでなく、視力の他、視神経を状態を確認するための、眼底カメラ、OCT、視野検査等で総合的に判断します。
当院では、緑内障検診も予約なしでできますので、ぜひご相談ください。

眼底疾患とは

加齢黄斑変性症とは

目の奥にある網膜の中心「黄斑部」は、ものの形や大きさ、色、距離など、ものを見るための情報の大半を識別しているとても重要な場所です。
加齢黄斑変性症は、加齢により黄斑部の細胞が変性してしまう病気で、アメリカでは中途失明(社会的失明)第1位の病気です。食生活の欧米化に伴い、近年日本でも増えています。新生血管(弱くてすぐに出血してしまう、本来はない血管)の有無により「浸出型」と「萎縮型」に分けられます。浸出型は眼底出血により網膜が障害されていくため、早期に硝子体注射等の治療を開始します。萎縮型は、進行が穏やかであるため、積極的に治療しないことが多いですが、「浸出型」に移行する場合があるため、経過観察が必要です。サプリメント(ルテイン)で移行を予防することもあります。
症状としては、見たいところがゆがんで見えたり、ぼやけたり、黒くなってしまうといったものが主です。病気が片目の場合、両目で見ていると気づかないことも多いため、注意が必要です。
検査としては、視力検査等の他、アムスラーチャートでゆがみを確認したり、眼底カメラ、OCT等の画像検査で確認します。
当院では画像検査も予約なしでできますので、ご心配な方はご相談ください。

糖尿病網膜症とは

糖尿病網膜症は、糖尿病による血管障害により、目の中の網膜という部分の血管が傷んでしまう病気です。糖尿病になってから5~10年で発症することが多くあります。
網膜の状態により、①単純型(初期 小さな出血が見られる)②増殖前型(血管が詰まり血が流れなくなる 多くの出血やむくみが見られる)③増殖型(異常血管が出現 大出血が起こり、網膜はく離、重度の緑内障等が二次的に発症する)と進行していきます。
網膜は、ものを見る為に非常に重要な場所ですが、一度障害されてしまうと元に戻すことができません。したがって、この病気は予防と早期発見がとても大切です。
①の段階では自覚症状がほとんどありません。②に進行すると、だんだんものが見えにくくなり、③では高度な視力障害となって、最終的には失明に至ります。
糖尿病と診断されたら、自覚症状がなくても定期的に眼底検査を受けて、網膜の状態を把握しておくことが大切です。
治療は、内科での血糖コントロールが大前提となります。その上で、糖尿病網膜症が進んだ場合にはレーザーや手術による治療を行いますが、あくまでも進行を抑えることが目的であり、症状を改善させるものではありませんので、網膜症はできるだけ早期に発見することがとても大事です。
当院では糖尿病眼手帳等を使って、内科の先生とも情報を共有しながら治療を進めております。糖尿病があり、眼底検査を受けていない方は、おもいきって眼科受診されることをお勧めします。なお、眼底検査を受けると5時間前後ものが見えにくくなります。お車を運転しての受診はご遠慮ください。