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院長の日記

第64回 日本臨床眼科学会

2010年11月14日

 大人の方は、昔、小学校で色覚検査をしたのを覚えていますか?

 今回の学会では、色覚について、専門の先生のお話を伺う機会がありました。

 色覚異常の多くは治すことができません。ただ、先天性の場合、できるだけ早い段階で異常に気付き、どんな色を間違えやすいのか、傾向をしっておくことで、生活がしやすくなったり、また、進路(職業)を決める上でも、予測と対策ができます。というのも、色覚異常は、本人も家族も気付かないままでいることが意外と多いのです。

 それでも以前は、小学校で必ず色覚検査をしていたので、そこで気付くことが多くありました。しかし、2003年に、小学校での色覚検査が任意化してからは、気付かないまま大人になってしまうケースも増えていて、就職しようとした時に、色覚異常の為、いきなり不採用になってしまったり(航空、鉄道、警察、色を扱う仕事等)、一般的な仕事でも、就職してから色感覚によるミスを繰り返して、初めて眼科を受診されるケースが増えているようです。その時点で気付くのでは、精神的なダメージも大きいので、やはり、できるだけ早い段階で気付くことが大切だと思います。

 当院では、一般的な「石原式色覚検査」、そしてもう少し詳しい「パネルD15」という検査を取り入れています。スクリーニングであれば、4~5歳くらいからできることが多いので、お子さんの色の間違えや、お絵かき、ぬりえなどでの色の塗り方が気になる場合は、早めの受診をおすすめします。

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土屋眼科の院長 土屋祐介が、つれづれに日記を書いております。
時には眼科医目線で、時には趣味人として不定期に更新していきますのでよろしくお願いいたします。