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院長の日記

若い方も緑内障に注意!

2010年09月23日

 最近、緑内障検診が大切だなと、心底思ったできごとがありました。
 私のとても身近な人(目に関して気になることは何も無い30代)の目の検査をたまたましてみたら、「正常眼圧緑内障」という病気だったのです。

 緑内障は、目の中の圧力によって、目の奥にある視神経がダメージを受け、視野が欠けていき、進行すると失明にも至ってしまう病気です。日本では、40歳以上の約20人に1人は緑内障で、その中でも7割は、眼圧の値が正常範囲であるのに発症する「正常眼圧緑内障」と言われています。

 一度ダメージを受けた神経は、元には戻らないので、一度欠けた視野は元には戻りません。なので、早期発見、早期治療が大事ですが、初期では自覚症状が全くないため、気付きにくく、かくれ緑内障がたくさんいると言われています。

 発見するためには、まず、眼底検査、眼底写真で、視神経の状態を確認し、疑わしい場合には、視野検査やOCTで確定診断、進行状態の確認をします。人間ドックでも、眼底写真でスクリーニングをする場合がありますが、眼科医以外の医師が写真の判定を行っている施設もある点が、問題だと思います。

 写真は、左が静的視野検査(ハンフリー)といって、視野の中でも真ん中のあたりを、自動で検査したものです。向かって左側の黒い部分が視野の欠けです。写真右は動的視野検査(ゴールドマン)の結果で、視野全体を手動で検査したものです。向かって左の部分、静的視野検査ではわからなかった部分にも視野の欠けが及んでいます。しかし、この程度では、全く自覚症状がありません。

 今回は、身近な人ということもありショックでした。でも、この段階で見つけることができれば、薬で進行予防ができるので、本当にラッキーだったと思っています。

 甘くみてはいけない病気です。年に1度は、信頼できる施設で検査を受けることが大切です!

【写真】


写真1

写真2

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土屋眼科の院長 土屋祐介が、つれづれに日記を書いております。
時には眼科医目線で、時には趣味人として不定期に更新していきますのでよろしくお願いいたします。