白内障手術は、短時間で大きな苦痛もなく受けていただけます。傷口が小さいため、手術の安全性もかなり確立され、安心して受けていただくことができます。ただ、手技的には非常に繊細なものであり、全くリスクがないというものではありません。
水晶体の部分が加齢などの原因で濁ってきた状態を白内障といいます。40歳くらいから始まり80歳代では、程度の差はあるもののほとんどの方にみられます。ものがかすんで見えたり、二重にみえたり、まぶしくなったりします。
目に3mm程の傷口をあけます。そこから超音波の器械をいれて、周りの薄皮(嚢)を残し、中の濁った水晶体(核)を丁寧に、砕いては吸出します。きれいになったら、薄皮の中に、あらかじめ用意した人工の眼内レンズを入れてものを見えるようにします。
手術ですのでリスクはあります。まれではありますが、失明するような合併症もあります。白内障と言われても、日常生活にそれほど支障がなければ、急いで手術をうけなくてもよいと思います。ただあまり我慢しすぎてしまうと、水晶体が固くなりすぎてしまい、手術が難しくなってしまう場合もあります。できれば定期的に受診し、ご家族や眼科医とよく相談しながら時期を決められるのがよいかと思います。
術後のケアに不安がある方、大きな持病がある方、白内障以外の目の病気があり手術への影響が考えられる方等には入院で手術ができる医療機関をご紹介いたします。
当院での手術が決まりましたらまず、かかりつけかお近くの内科で全身状態のチェックを受けていただきます。結果に問題がなければ、手術オリエンテーション日及び手術日を予約していただきます。おおよそ1~3か月待ちとなっております。
手術に必要な目の特殊検査を行います。
医師、看護師から手術についての詳しい説明をさせていただきます。
お昼頃にご来院いただき夕方お帰りとなります。
患者様の生活スタイルや気持ちを理解したうえで、前向きな気持ちで受けていただきたいと思っております。そのため、オリエンテーションは十分時間をかけて行います。また、手術当日は流れ作業にならないよう、1日4名までに限定して、十分コミュニケーションをとりながら進めていきます。
手術に余計な時間をかけないことは大切です。しかし、スピードを重視しすぎてしまうと雑になったり、目に負担がかかりすぎたり、ミスにもつながりかねません。大切な目ですので、慎重な手術を心がけております。
年齢、体調、目の状態、生活スタイル等を伺うと、その方にとっては、今手術することが必ずしもベストではない場合があります。白内障=手術 ではなく、ご本人やご家族とよく相談した上で一番よい方法がとれるよう心掛けております。
詳しくは「ごあいさつ」をご覧ください。
これまでの白内障手術執刀実績は、2,000件以上です。
【一言】眼に負担の少ない、丁寧な手術を心がけております。